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まず前提として、『資産を防衛する(=守る)』という観点は資産形成と同様に重要となります。中でも、資産を減らす方が非常に多い項目がいくつかありまして、今回のその中の『がん保険』について説明をしていきます。
収入保障保険(就業不能保険)は、主に働き手が病気やけがで長期間働けなくなった場合や、万が一死亡や高度障害に陥った場合に、家族の生活費を保障するための保険です。特に、家庭の主たる収入源である人/フリーランス/事業主の方などは必須で備えるべき保険だと言われています。
現代の社会では、家族の生活費、住宅ローン、子供の教育費など、多くの支出が長期間にわたって発生します。こうした支出は、家庭の大黒柱が突然働けなくなったり、亡くなった場合にも継続するため、残された家族が生活に困らないように経済的な備えをしておくことが重要です。
収入保障保険は、契約者が病気やけがで長期にわたって働けなくなった場合や死亡した際に、定期的に一定額の保険金が給付される保険です。一般的には、毎月または毎年、定められた額の保険金が支払われ、遺族や本人が生活費や医療費を補うことができる仕組みになっています。
たとえば、契約時に「毎月20万円を10年間支給する」という条件で加入した場合、働けなくなった時点から毎月20万円が支払われることになります。このように、収入保障保険は定期的な収入が途絶えたときに給与のような形で補償が提供されるため、家族の生活が経済的に安定します。
収入保障保険が特に重要な理由は、家庭の主たる収入を支える人が長期間働けなくなった場合に、家族の経済的な基盤を守るためです。たとえば、以下のような状況において、この保険は非常に有効です。
家族の主たる収入源である人が病気やけがで長期的に働けなくなった場合、生活費や住宅ローンの支払いはどうなるでしょうか?生活の維持が難しくなる可能性もあります。
突然の病気やけがで長期間働けなくなった場合、医療費やリハビリ費用がかかりますが、収入が途絶えた状態ではこれらの費用を賄うことが難しくなります。
子供がいる家庭では、教育費の負担も大きな問題です。特に、高校や大学への進学を予定している場合、将来の学費や塾代などの出費が家計に大きな影響を与えます。収入保障保険を活用すれば、こうした長期的な支出にも備えることができます。
日本には公的な遺族年金制度がありますが、その額は家族が生活を維持するには十分とは言えないことが多いです。特に、家族が多い場合や、生活費が高い地域に住んでいる場合、公的年金だけでは家計が厳しくなることがあります。
このような場合に収入保障は大きな助けとなり、また起きていない場合でも「備え」となりますし、資産の減少観点においては事前に備えておく価値のあるものかもしれません。
収入保障保険では、働けなくなった場合に毎月一定額が給付される仕組みです。この補償額は、加入時に設定することができ、一般的には10万円から30万円程度が設定されることが多いです。
例えば、以下のシナリオを考えてみましょう。
この場合、働けなくなった日から15年間毎月20万円が支給されるため、合計で3600万円の保障を受けることができます。これにより、家族は生活費を賄いながら、住宅ローンの返済や子供の教育費も確保することが可能です。
収入保障保険は、健康なうちに加入することが重要です。年齢が若いほど保険料が安く、長期的な保障を確保することができます。保険料は年齢や健康状態によって異なるため、できるだけ早めに加入することで、将来の経済的リスクに備えることができます。